中田准教授は幹細胞を用いた分化機構の解明、疾患モデル動物の作出とそれらを用いた病態研究を通じて中枢神経疾患、視神経疾患や筋疾患での病態の解明を行っています。さらに疾患モデル動物への細胞移植による組織再生メカニズムの解明や再生工学技術を用いた神経細胞シートの開発など新しい治療法の開発研究を行っており、再生医療への応用を実現し先端医療の確立に貢献することを目標としています。

水上助教は、Dab1遺伝子に変異を持つyotariマウス脳内において、記憶や学習を司る海馬における異常に関する詳細な解析に取り組んできました。また、認知症モデルマウスを用いて、iPS細胞由来の神経幹細胞を用いた細胞移植療法による認知機能の回復を目指しています。

高井客員教授は、iPS細胞由来の神経幹・前駆細胞を用いた細胞移植療法を認知症モデルマウスに適用する実験に取り組んでいます。iPS細胞を神経系の細胞へ分化誘導する実験、移植細胞を脳内へ移植する実験、モデルマウスの認知レベルの改善をモリスの水迷路試験で評価する実験など、実験によっては研究班共同的に行っています。認知機能改善過程の評価の中で新規治療法を見出すことを目指しています。